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1997-06-06
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7KB
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230 lines
『ONE DAY,SOME GIRL』の収録について
編集部
━───────────────────────────────────
昨年の第8回アマチュアCGAコンテスト上映会。DoGA代表のかまたゆたか氏の
「今後DoGAの活動はその舞台を基本的にWindowsに移行します」という報告を、
なかば悔しい、諦めの感情、そして、当然かな…という思いとともに聞きました。
もちろん、今後もX68kを使いCGAを続ける人はいます。作品も作られるでしょう
し、コンテストにも作品が送られてくるでしょう、「動画」という点では画質よ
りもやはり「動き」だから、入選作も現れるはず、そうも思いましたが、やはり、
X68kにはできない事も沢山あるし、最新の環境に移行すれば編集などももっと便
利なことは確かでした。プロのCGAと遜色ないものが作れる環境は、今や個人
にも手に届くところに来ています。
しかし、LightWaveを使った作品が大勢を占める中、グランプリをかっさらっ
たのはX68kユーザーでした。もちろん機材はX68kのみ、DoGA CGAシステム。電脳
倶楽部にも画廊やイカプロに投稿してくれていた読者の方でした。すご電のカッ
ト集を見るに、これは只者ではない…という事は編集部内でも評判ではありまし
たが、まさかいきなりグランプリとは…。
やはり「表現」という点で、機種が古かろうが、システムが古かろうが、伝わ
るモノを作れるか、という部分にかかってくる事が見事に証明されたということ
でしょう。
素晴らしい。実に素晴らしい。私は、ロマのフ氏から授賞の事が書かれた愛読
者ハガキをいただいた直後、お祝いと作品掲載のお願いのため、電話をかけまし
た。こうして晴れて、激光電脳倶楽部に掲載することができたことを素直に喜び
たいと思います。
加えて、TECH WIN(ASCII刊)さんでは、ロマのフさんのCGA連載が始まり
ます(ていうか、6月から始まっているハズです)。こちらは、これから完全新
作を作られていくそうなので、そちらも要チェックです。
また、動画での掲載には、SjVのソフト開発に携わっておられる、MZLさん
にご尽力とご協力をいただきました。氏はまーきゅりー関連のソフトを開発され
たり、060turboのβ配布に協力して頂いた関係もあって満開に遊びに(?)来ら
れ、その後動画再生について色々とアドバイスをいただきました。ここに謝辞を
送りたいと思います。
……………………………………
「すご電」に腰原さんの『Sensitive Tone』を掲載した際の後日談として、こ
の前DoGAのかまた氏に聞いたのですが、「静止画像だけ掲載してどうするんやろ
う(至極おだやかな関西弁)」というのが実はありました。無論、企画を立てた
舩本氏(故人:ウソ)は、X68kユーザーというのは「自分でなんとかする」のがモッ
トーだから、全てをX68kで見たければユーザーはそれなりになんとかするだろう
という事に立脚していたのですが、電脳倶楽部へのそのような投稿は、実際には
ありませんでした。もちろん、その時期は次のCD版すら決まってなかったので
それも無理もないことかも知れませんが。
彼は「すご電」にこう書いていました。
「X680x0で作ったものをX680x0で見ることが出来ないのは、や
はりおかしいというか、耐えられないものがある。より多くの
X680x0ユーザーにX680x0で制作したCGAをX680x0で観てもらえ
ないものか。」
よっしゃ。やはりCD-ROMから音声付で再生してみせなければ、X68kでは動画を
扱うのは無理があるのか、と思われてしまう。それは癪だ。と、そういうわけで、
今回は音声同期の動画としての掲載を試みました。
大変な難産でしたが、なんとか、それなりに誰でも最後まで見られるような映
像をお届けできました。
止まらずに再生できる環境は結構厳しいです。10MHzでは何度も読み込みのた
めに再生がストップするでしょうが、見ることができないわけではありません
(音声はちょっと聞けないですが)。
Mach-2を使っているユーザーなら、かなり余裕ができるようなサイズに設定し
てあります。192×128ならば、もう少し綺麗な画像を再生できるのですが、ハー
ドの敷居が高くなりすぎる事を考え、字幕が見にくいのに目をつぶって160×108
で15fpsというサイズになりました。
このムービーはX68kで制作された元のDoGA PICとタイムチャートそのものから
起こしています。カットによっては、ビデオより綺麗に発色していたり、元の色
がどんなものだったか見られるという点では、一見の価値あり、です。
ただ、どうしても入選作品集のビデオとタイミングが完全には合っていません。
というのは元々のHANIM+pcm8の再生速度の誤差(たぶん同期待ちとかで、ちょっ
とずつフレームが遅れているようだ)のに加えて、ビデオを止めている時のちょっ
とした誤差が積み重なってしまっているとか、他にもハード的な同期誤差など諸
々あって、SjVのfps固定(つまり、4/60とか3/60にしたらその通りに再生しよう
とする)では、CGAシステムの映像をぴったり合わせる方法がないというのが現
状です(遅れたり早まったりするんだもの)。ものによってはそれほど気にせず
合わせられるものもありますが、タイムチャートが複雑になるにつれ、「全然合
わないよー。どっかーん」ということになってしまいます。ということで、ビデ
オを見ながら、「カットカットでだいたいこのくらいだな」といった感じで、フ
レーム数に調整を加えています。時間のない中、二重に再生されるコマがあるの
で、動きの方も本物に比べてガタガタしています。このため、掲載したSVDファ
イルでは作品のテンポも多少悪くなってしまっているかもしれませんが、それは
編集部の責任です。ご容赦ください。
また、字幕部分は、元の静止画(をAPICにコンバートしたもの)のスライドショ
ーを付けました。動画で字幕がよくわからなかった方は、そちらをご参照くださ
い。なお、このカットのピックアップも編集部で行っています。
……………………………………
さて、ここでみなさんに考えてもらいたいことがあります。やはり68ユーザー
は、他の機種の「オーナー」とは違います。ユーザーの作るモノが、誰もが唸っ
てしまう、とんでもなくスゴい、という事がしばしばあります。
でも、それはX68kだからできる、68ユーザーだからできる、という事ではない
のかもしれません。いや、むしろその思いは強くなりつつある毎日です。
スピリット
熱い魂があったればこそ、困難は乗り越えられ、スゴいモノが産み出されます。
その昔、X68kの周りはそういう熱いスピリットを持ったユーザーであふれかえっ
ていたことは確かでしょう。今でも熱いユーザーはいます。でも、大半のユーザ
ーがバックシートに座っているだけ、という事はないでしょうか?
次は貴方の番です。CGA関連のプログラムを作ったり、高速な再生ツールを作っ
たりして次号の激電に掲載されたり、次回のCGAコンテストで入選した貴方の作
品が来年のこのコーナーに掲載される…、それでこそ、この特集を組んだ意味が
あります。また、今回腰原さんに原稿を依頼したのは、CGAの環境は、Windows等
に「本当にかなわないのか?」を知る手がかりを掴みたい、といったところにあ
りました。ノンリニアな編集環境と、使い勝手の良いモデラのというものはどん
なものか、ということはご理解いただけたと思います。モデラやレンダラについ
ては、マシンスピードや技術の問題もあるかも知れませんが、編集再生環境(つ
まり原始的でリニアなビデオ編集ではなく、カットをあれこれ繋いで見られる、
そのままビデオに落とせる、コマの入れ換えや音声トラック等も画面でポンポン
と設定できる)といったノンリニアな編集については、X68030クラス+まーきゅ
りー+マッハ2+高速ドライブの環境で、後はちゃんとしたソフトがあればなん
とかなるのでは? という気がしています。
CGA制作も今やWindowsやMacだよ、って事に単純にならない事が日曜プログラ
マの方にわかっていただければ、ほぼ目標は達成できたと言えるでしょう。
まあ、堅いこと言ってしまいましたが、CGAコンテストには参加して、是非と
も入選してください。たぶん、ロマのフさんや腰原さんや入選者の方達と、楽し
いお酒が飲めると思いますよ。(あいはら)
(EOF)